14 外傷性虹彩炎 (がいしょうせいこうさいえん)

1 眼の仕組みと後遺障害について
2 眼瞼=まぶたの外傷
3 外傷性眼瞼下垂
4 動眼神経麻痺
5 ホルネル症候群
6 外転神経麻痺
7 滑車神経麻痺
8 球結膜下出血
9 角膜上皮剥離
10 角膜穿孔外傷
11 前房出血
12 外傷性散瞳
13 涙小管断裂
14 外傷性虹彩炎
15 虹彩離断
16 水晶体亜脱臼 
17 水晶体脱臼、無水晶体眼
18 外傷性白内障
19 眼窩底破裂骨折
20 視神経管骨折
21 硝子体出血
22 外傷性網膜剥離 
23 網膜振盪症
24 外傷性黄斑円孔
25 眼底出血 網膜出血・脈絡膜出血
26 眼球破裂
27 続発性緑内障 

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前房は、虹彩と透明な角膜の間の部分を言い、虹彩は、前房を含む眼の前側部分を言います。

交通事故によるまぶた部分の鈍的外傷で、虹彩に炎症が生じると、前房出血を伴い、羞明や、流涙、強い眼の痛み、充血、視力低下などの症状が現れます。
虹彩炎の合併症には、白内障や緑内障、そして虹彩以外の部分への炎症の波及なども予想され、これらの合併症は視力の低下、ときには、失明に至るので慎重に対応しなければなりません。

症状や細隙灯顕微鏡検査の結果で確定診断がなされ、治療は、痛みを伴って痙攣する茶目(虹彩)の筋肉を弛緩させる目的で、瞳孔を開く目薬を点眼し、症状の短期的な改善を目指し、ステロイド薬の点眼も併用されます。

外傷性虹彩炎の多くは、虹彩の軽度な出血であり、視力障害が軽度であれば、3週間前後で完全に消失、後遺障害を残すこともありません。
しかし、治療の経過で、前房出血を発症すると、治療が長引き、合併症の危険が増大します。

外傷性虹彩炎は、虹彩毛様体炎、ぶどう膜炎とも呼ばれ、眼の内側の色素に富んだぶどう膜、虹彩、またはその両方の炎症を意味しています。

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