臓器
1 腹部臓器の外傷と後遺障害について
胸腹部臓器の外傷と後遺障害は、自賠法では、以下の5つに分類されています。 ①呼吸器 ②循環器 ③腹部臓器 ④泌尿器 ⑤生殖器 複数の臓器に障害を残すときは、併合によって、障害等級が認定されてい …
3 肺挫傷 (はいざしょう)
高所からの墜落、胸部挟圧などの外力が胸壁に作用して、肺表面の損傷はないものの、肺の内部、肺胞、毛細血管が断裂して、内出血や組織の挫滅をおこすことがあります。 打撲では、青痣が残りますが、肺に痣(内出血)がで …
4 皮下気腫、縦隔気腫 (ひかきしゅ、じゅうかくきしゅ)
※胸膜 左右それぞれの肺および胸壁の内側を覆う2枚の薄い膜 ※胸壁 皮膚から胸膜までの壁のようになっている部分で、肋骨や筋膜からなる部分 ※胸郭 胸椎・肋骨・胸骨で囲まれた籠 ※胸腔 肺と胸壁と横隔膜にはさ …
5 気管・気管支断裂 (きかん・きかんしだんれつ)
気管は空気を口から肺へ送り込む導管です。 気管の外傷は少数例ですが、呼吸に関わることであり、重症例では死に至る深刻なものです。 交通事故では、バイクの運転者に多く、頚部に直接外力が加わる転倒時 …
7 外傷性食道破裂 (しょくどうはれつ)
交通事故では、胸部に対する強い打撃、圧迫により、稀に発症します。 嚥下造影検査で食道狭窄を認めると、バルーンによる食道拡張術が実施され、一定の改善は得られるのですが、たくあんなどの固形物の嚥下が困難な場合、 …
8 咽頭外傷 (いんとうがいしょう)
咽頭は、鼻・口から入った空気が、気管・肺へと向かう通り道と、口から入った食物が、食道から胃へと向かう通り道の交差点であり、空気と食物の通過仕分けをしています。 喉頭は気管の入り口にあり、喉頭蓋(喉頭の蓋や声 …
10 外傷性横隔膜破裂・ヘルニア
横隔膜は、膜を上下させることにより、胸の気圧を管理していますが、交通事故や高所からの転落などで胸部に強い打撃を受けると、風船を踏みつけると割れるように、排気が間に合わず、横隔膜そのものが裂けることがあります …