73 足根骨の骨折 リスフラン靱帯損傷

61 足根骨の骨折 距骨骨折 (きょこつこっせつ)
62 足根骨の骨折 右踵骨不顕性骨折(みぎしょうこつふけんせいこっせつ)
63 足根骨の骨折 踵骨骨折 (しょうこつこっせつ)
64 足根骨の骨折 距骨骨軟骨損傷 (きょこつこつなんこつそんしょう)
65 足根骨の骨折 足根管症候群 (そっこんかんしょうこうぐん)
66 足根骨の骨折 足底腱膜断裂(そくていけんまくだんれつ)
67 足根骨の骨折 足底腱膜炎(そくていけんまくえん)
68 モートン病、MORTON病
69 足根洞症候群 (そっこんどうしょうこうぐん)
70 足根骨の構造
71 足根骨の骨折 ショパール関節脱臼骨折
72 足根骨の骨折 リスフラン関節脱臼骨折
73 足根骨の骨折 リスフラン靱帯損傷
74 足根骨の骨折 第1楔状骨骨折 (けつじょうこつこっせつ)
75 足根骨の骨折 舟状骨骨折 (しゅうじょうこつこっせつ)
76 足根骨の骨折 有痛性外𦙾骨 (ゆうつうせいがいけいこつ)
77 足根骨の骨折 舟状骨裂離骨折 (しゅうじょうこつれつりこっせつ)
78 足根骨の骨折 立方骨圧迫骨折(りっぽうこつあっぱくこっせつ)=くるみ割り骨折
79 足根骨の骨折 二分靱帯損傷 (にぶんじんたいそんしょう)
80 足根骨の骨折 踵骨前方突起骨折 (しょうこつぜんぽうとっきこっせつ)

リスフラン関節部分を詳しく見ると、靱帯が、それぞれの骨をしっかりと締結しています。

オレンジ色の靭帯が、リスフラン靭帯です。

水色の靭帯は、隣り合う骨どうしを互いに締結していますが、リスフラン靭帯だけは斜めに走行し、斜め下の第2中足骨と楔状骨を連結しています。

足の骨を横から見ると、リスフラン関節部分の頂点部は、足のアーチの頂点と一致しており、足部に体重がかかったときに、この関節がクッションの役目を果たしています。

リスフラン靭帯が損傷すると、つなぎ止めていた骨同士の連結が無くなり、矢印の様に骨の間の隙間が開くようになりますが、このことを、中足・楔状骨間離開と言います。

つまり、靭帯が切れて、骨どうしをつなぎ止めることができないので、 リスフラン関節部分が不安定な状態になり、アーチ構造が崩れて、体重をかけたときに痛みを生じるのです。

一般的な治療は、離開部分を寄せてギブス固定が行われています。

およそ1ヶ月後にギプス固定を解除し、足底板を装用し、リハビリを続ければ、改善が得られます。

 

リスフラン関節脱臼骨折・リスフラン靱帯損傷における後遺障害のポイント

 

1)MRIで立証しても、「とき、すでに遅し?」 が存在する?

 

受傷直後に、リスフラン靱帯損傷と診断されていることが理想ですが、これは、主治医の診断次第で、被害者の方でコントロールできることではありません。

傷病名の診断がなくても、足の甲部分に激痛と歩行時の痛みなどの自覚症状があり、それらがカルテに記載されていれば、その後に傷病名が確定しても、なんとか、認められる可能性があります。

 

 

2)後遺障害は獲得できるか

リスフラン関節の脱臼骨折では、一般的には、ほとんど後遺障害を残すことはないと説明しました。

しかし、それは、あくまでも一般論です。

交通事故で加わる外力は、スポーツの比ではなく、さらに、被害者の方の身体能力も、それほど鍛えられていないことがほとんどです。

痛みを残していれば、3DCTで骨癒合状況を、靱帯損傷はMRIで立証することにより、神経症状による14級9号、12級13号が認定され得ます。

 

 

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