1 鼻の構造、仕組み
2 鼻骨骨折 (びこつこっせつ)
3 鼻篩骨骨折 (びしこつこっせつ)
4 鼻軟骨損傷 (びなんこつそんしょう)
5 鼻欠損 (びけっそん)
6 嗅覚脱失 (きゅうかくだっしつ)

鼻は、呼吸するときの空気の通り道であり

①吸い込んだ空気を加温・加湿すること

②細菌や有毒物質などに対する防御体制、臭いを感じること

③発声で音を共鳴させるなど

の役割を果たしています。

鼻の仕組みは、外鼻、鼻腔、副鼻腔の3つに分けることができます。

鼻の外観を外鼻といい、外鼻の骨格は、骨と軟骨で構成されています。

鼻中の穴を鼻腔といい、鼻腔と交通する、顔面の骨の中にある空洞を副鼻腔といいます。

鼻腔のしくみ

鼻腔は、鼻中隔という骨と軟骨で構成されている仕切りの壁によって、左の鼻腔と右の鼻腔に分かれています。

 

鼻腔の入り口部を外鼻孔といい、外鼻孔に入った部分、鼻腔の内部を鼻前庭といいます。

鼻翼で囲まれている部分の鼻腔の内部が、ちょうど鼻前庭に相当し、鼻前庭には鼻毛が生えていて、吸い込んだ空気の中の大きなごみを取り除く働きをしています。

そして、鼻前庭から奥の部分は、鼻粘膜で覆われています。

鼻腔は単なる吹き抜け穴ではなく、複雑な構造をしているのです。

 

鼻粘膜には、線毛というごく細く短い毛がびっしりと生えており、鼻粘膜の中には鼻腺が存在し、絶えず微量の粘液が分泌されています。

 

鼻前庭を通過した空気中の小さなごみ、ほこり、細菌などの微生物は粘液に付着し、線毛の運動によって鼻腔の奥へ運ばれ、喉から痰となって排出されます。

 

鼻の中の空気は、表面の粘液で湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液によって温められます。

適度に温められ、湿り気を有するきれいな空気が、喉を通過して肺に送られています。

顔の骨には、種々の形状の空洞が鼻腔をとり囲むように存在しており、これらの空洞を総称して、副鼻腔と呼んでいます。

副鼻腔の内壁は、鼻粘膜と同じ種類の粘膜で覆われており、副鼻腔の粘膜にも線毛が生えていて、副鼻腔に入ったごみを粘液層で捉えて外に排出しています。

 

交通事故による鼻の外傷では、鼻骨骨折、鼻篩骨骨折、鼻骨軟骨損傷、頭部外傷後の嗅覚の脱失などがあり、それらを中心に説明します。