20 肘関節脱臼 (ちゅうかんせつだっきゅう)

18 テニス肘=上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)・上腕骨内側上顆炎 (じょうわんこつないそくじょうかえん)
19 肘関節と手関節、橈骨と尺骨の仕組み
20 肘関節脱臼 (ちゅうかんせつだっきゅう)
21 肘頭骨折 (ちゅうとうこっせつ)
22 尺骨鉤状突起骨折 (しゃくこつこうじょうとっきこっせつ)
23 変形性肘関節症 (へんけいせいちゅうかんせつしょう)
24 肘内側側副靱帯損傷 (ひじないそくそくふくじんたいそんしょう)
25 橈・尺骨骨幹部骨折 (とう・しゃくこつこつかんぶこっせつ)
26 橈骨頭・頚部骨折 (とうこっとう・けいぶこっせつ)
27 モンテジア骨折
28 ガレアッチ骨折
29 橈骨遠位端骨折、コーレス骨折、スミス骨折
30 バートン骨折
31 ショーファー骨折=橈骨茎状突起骨折 (とうこつけいじょうとっきこっせつ)
32 尺骨茎状突起骨折 (しゃっこつけいじょうとっきこっせつ)

外傷性の脱臼では肩関節に次いで発症します。
交通事故では、自転車やバイクを運転中、手をつくように転倒した際に発症しています。

大部分は肘の後ろに抜ける後方脱臼です。
後方脱臼では尺骨が上腕骨の後方に脱臼し、強い痛み、肘の曲げ伸ばしができなくなります。
XPでチェックできるのですが、外見からでも尺骨が後方に飛び出していることが確認できます。
前方脱臼は肘を曲げた状態で肘をぶつけたときなどに発症することが多く、上腕骨の先端が飛び出し、肘頭の骨折を合併することがほとんどです。
脱臼に骨折を合併するときは、動揺関節や可動域制限などの後遺障害を残します。
治療は、全身麻酔下に徒手整復、肘関節を90°に曲げた状態で3週間程度のギプス固定がなされ、
このレベルでは、後遺障害を残すことなく改善が得られます。

肘関節の脱臼と同時に内・外側副靭帯の損傷や橈骨頭骨折、尺骨鉤状突起骨折、上腕骨内上顆骨折、上腕骨小頭骨折、上腕動脈損傷、尺骨神経麻痺等を合併するものは、手術の適用となります。
このレベルでは肘に動揺関節、可動域の制限を残すことが考えられます。
いずれも、12級6号以上が認められます。

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