86 下腿骨の切断、足趾の切断
81 足趾の骨折 基節骨骨折 (きせつこつこっせつ)
82 足趾の骨折 中足骨骨折 (ちゅうそくこつこっせつ)
83 足趾の骨折 第5中足骨基底部骨折=下駄骨折
84 足趾の骨折 ジョーンズ骨折、Jones骨折=第5中足骨骨幹端部骨折
85 足趾の骨折 種子骨骨折 (しゅしこつこっせつ)
86 下腿骨の切断、足趾の切断
ヒトの下肢は、大腿骨、𦙾・腓骨の下腿骨、足部の足根骨、中足骨で構成されています。
1)下肢の欠損障害
下肢の欠損障害は、以下の3つに分類されています。
①下肢を膝関節以上で失ったもの
②下肢を足関節以上で失ったもの、
③リスフラン関節以上で失ったもの
①下肢を膝関節以上で失ったものとは、
ⅰ股関節において、寛骨と大腿骨とを離断したもの、
ⅱ股関節と膝関節との間において、切断したもの、
ⅲ膝関節において、大腿骨と𦙾骨および腓骨とを離断したもの、 をいいます。
等級 | 内容 |
1級5号 | 両下肢を膝関節以上で失ったもの |
4級5号 | 1下肢を膝関節以上で失ったもの |
②下肢を足関節以上で失ったものとは、
ⅰ膝関節と足関節との間で切断したもの、
ⅱ足関節において、𦙾骨、腓骨と距骨とを離断したもの、 をいいます。
等級 | 内容 |
2級4号 | 両下肢を足関節以上で失ったもの |
5級5号 | 一下肢を足関節以上で失ったもの |
③リスフラン関節以上で失ったもの とは、
ⅰ足根骨(腓骨、距骨、舟状骨、立方骨および3つの楔状骨)において切断したもの、
ⅱリスフラン関節において中足骨と足根骨とを離断したもの、 をいいます。
リスフラン関節は、足根骨と中足骨の間の関節で、上図の青線部分です。
日常生活で、動くことの無い関節ですが、ジャンプして着地するときなど、足に体重が掛かるときに、衝撃を和らげる、クッションの役割を果たしています。
等級 | 内容 |
4級7号 | 両下肢をリスフラン関節以上で失ったもの |
7級8号 | 一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの |
2)足趾の欠損障害
足趾を失ったものとは、その全部を失ったもののことで、具体的には中足趾節関節、赤線以下を失ったものをいいます。
等級 | 内容 |
5級8号 | 両足の足趾の全部を失ったもの |
8級10号 | 一足の足趾の全部を失ったもの |
9級14号 | 一足の第1の足趾を含み2以上の足趾を失ったもの |
10級9号 | 一足の第1の足趾または他の4の足趾を失ったもの |
12級11号 | 一足の第2の足趾を失ったもの、第2の足趾を含み2の足趾を失ったもの、
または第3の足趾以下の第3の足趾を失ったもの |
13級9号 | 一足の第3の足趾以下の1または2の足趾を失ったもの |
いわゆる足趾の切断では、
ⅰ第1足趾の末節骨の長さの2分の1以上を失ったもの、
ⅱその他の足趾では、中節骨もしくは基節骨を切断したもの、
ⅲ遠位趾節間関節もしくは近位趾節間関節において離断したもの、
上記が後遺障害の対象であり、足趾の用を廃したものとして捉えられています。
足趾の機能障害による後遺障害等級 | |
7級11号 | 両足の足趾の全部の用を廃したもの、
親趾にあっては、末節骨の長さの2分の1以上を、その他の足趾にあっては末関節以上を失ったもの、親趾および第2趾では、中足指節関節または趾関節に健側に比して運動可能領域が2分の1以下に制限されたもの、第3・4・5趾にあっては完全強直または完全麻痺のもの |
9級15号 | 一足の足趾の全部の用を廃したもの |
11級9号 | 一足の親趾を含み2以上の足趾の用を廃したもの |
12級12号 | 一足の親趾または他の4の足趾の用を廃したもの |
13級10号 | 一足の第2の足趾の用を廃したもの、第2の足趾を含み2の足趾の用を廃したもの、または第3の足趾以下の3の足趾の用を廃したもの |
14級8号 | 一足の第3の足趾以下の1または2の足趾の用を廃したもの |