衝撃の大きい追突や、衝突によるバイク・自転車からの転落で腰椎横突起骨折は発生しています。
腰椎には横突起という骨突起があります。
背筋の中に埋もれており、筋肉の力を腰椎に伝える役目を果たしています。
交通事故やスポーツなどで、腰部を強打したときに、腰椎の横突起骨折は頻発しています。
また、脊椎の横突起周辺には、体幹を支え、姿勢を保持する重要な筋肉、大腰筋、腰方形筋が付着しているのですが、強力な外力によって無理な方向に筋肉が捻られたときに、横突起部での骨折が発生します。
正面                  背側
大腰筋は脊椎の横突起から股関節を越えて、大腿骨に付着しており、椅子に座った姿勢から、膝を上にあげる動作や、足が固定された状態で、身体を起こすようなときに働きます。
また、脊椎を支え、姿勢を保持する作用があります。
腰方形筋は、下部肋骨と脊椎の横突起から骨盤にまたがる筋肉で、身体を横に傾けるときに働きます。
L2の横突起骨折
レントゲン検査で発見できますが、CTであれば、より確実です。
症状は腰痛、圧痛、動作痛ですが、末梢神経を傷めることはなく、足の痺れや麻痺等の神経症状を伴うことは、通常ありません。
主体的な治療は、腰の安静で、コルセットや腰部固定帯で、骨折部位を固定します。
痛みを軽くするために、低周波の治療や湿布が並行的に実施されています。

腰椎横突起骨折による後遺障害のポイント

1)横突起骨折そのものが、後遺障害の対象になることは例外的です。
ただし、横突起部分が骨折するほどの衝撃を受けたことは事実であり、その周辺の末梢神経、神経根の通り道を詳細に検証して、後遺障害の遺残を探ってみることが必要です。
2)腰部の痺れや歩行障害が認められないときでも、慢性的な腰痛を残すことが予想されます。
骨折部が離開していなければ、骨癒合も期待できるのですが、筋肉に引っぱられて大きく離開しているときは、骨癒合の期待はできません。
骨癒合が得られなくても機能的な支障はありませんが、骨癒合不良が慢性腰痛の原因になることは十分予想されるのです。
そのときは、骨癒合状況をCTで立証して、痛みの神経症状が認定されれば、14級9号、12級13号が認定されます。