胸鎖関節は、鎖骨近位端が胸骨と接する部分で、先に説明した肩鎖関節の反対に位置しています。
胸鎖関節は、衝突や墜落などで肩や腕が後ろ方向に引っ張られた際に、鎖骨近位端が、第1肋骨を支点として前方に脱臼するといわれています。

胸鎖関節脱臼における後遺障害のポイント

1)肩関節から最も離れた部分の脱臼で、どうして肩関節に機能障害を残すのか?
鎖骨全体のCTを実施することで、右鎖骨の走行に変化が生じていることを立証できる場合があります。
肩関節は、上腕骨頭が肩甲関節に、遠慮がちに寄り添う構造です。
肩甲骨は、鎖骨にぶら下がっている形状で、胸郭=肋骨の一部に乗っています。
つまり、肩鎖関節と胸鎖関節、肩甲骨の胸郭付着部は3本の脚立の脚となっているのです。
胸鎖関節の脱臼により脚立の脚が1本ぐらついたのです。
それを理由として、胸鎖関節から最も遠い位置の肩関節に機能障害が発生したのです。
2)右鎖骨近位端の変形

胸鎖関節脱臼で鎖骨が突出するのは、○印の部分です。