交通事故示談の期間

交通事故で被害者となった場合、加害者側と示談交渉をすることになります。
では、示談交渉には一体どれくらいの時間がかかるのでしょうか。
示談交渉をスムーズに行うためには、弁護士は欠かせません。

もっとも、弁護士に依頼した場合であっても、示談成立までには、ある程度の時間を要します。
被害者の治療期間とともに、症状固定後、加害者の保険会社の検討期間を要するからです。

症状固定し、後遺障害の認定申請を行う場合

症状固定とは、明確な定義はありませんが、治療を継続しても、もうこれ以上の改善が見込めない状態をいいます。
後遺障害が認定されれば、後遺障害等級に応じた後遺障害慰謝料等を請求できることになります。
第1級(重度)から14級(軽度)まで、後遺障害の程度により分類されています。

申請してから等級の認定まで、通常、1〜3ヶ月かかります。
認定された等級に不服があれば、異議申立をすることになりますが、異議申立にあたっては、追加資料も集める必要があるため更に3~6ヶ月ほどかかります。
弁護士に依頼すれば、症状固定後、後遺障害の残らない事案であれば早ければ数日で、後遺障害が残る事案であれば、後遺障害認定後、早ければ1ヵ月前後で示談成立となりますが、3ヵ月前後を要する事案が多く(あくまで当事務所で扱った事案をベースにしております)、重篤な事案では、6ヵ月~1年の交渉期間を要します。示談交渉が決裂すれば、交通事故紛争処理センターや訴訟による解決となり、この場合は、交通事故紛争処理センターへの申立や訴訟提起から4ヵ月以上、場合によっては1年以上を要することもあります。

過失に争いがある場合

例えば、出会い頭の事故の場合、一般的には双方に過失があることになります。

損害賠償を請求する際、この過失の割合が大きな問題になります。
なぜなら、過失割合に応じて損害賠償金(示談金)額が大きく変わるからです。
仮に事故現場に目撃者がおらず、ドライブレコーダーも設置していなかった場合、双方がそれぞれの言い分に終始することもあります。
そうなると、過失割合を巡って示談交渉が長引くことになります。

当然、加害者の保険会社は被害者の過失を主張してきます。
保険会社からすれば、被害者にも過失があれば、賠償金(示談金)はその分減額ができるので、大変重要な問題なのです。

過失割合が問題となれば、事故態様に応じた過失割合を判断するため、過失割合に争いのない事案に比べて、倍以上の交渉期間を要することも往々にしてあります。
また、過失部分について、どの範囲で人身傷害保険から支払いを受けることができるのか、できるだけ支払いを多く受けることができるよう、自身の加入する人身傷害保険の約款の定めを確認する必要があります。

加害者が任意保険に加入していない場合

加害者が任意保険に加入していない場合は、まずは、相手方の加入する自賠責保険から支払いを受けることになります。

自賠責保険で支払いを受けることができなかった部分は、加害者に直接請求するしかありません。加害者との間において、分割支払いで賠償金(示談金)を支払う合意がなされた場合であっても、支払い完了まで時間を要することになります。それを管理し続けるのも、被害者にとっては、想定外の手間になりかねません。

加害者と示談せず、被害者自身の加入する人身傷害保険に対する請求、または、無保険車傷害保険の利用を検討することも、視野に入れなければなりません。これらの請求にあたっては,訴訟提起も検討することになります。
訴訟提起にあたっては、訴状を作成し、適切な証拠を提出する必要があるため、金額の多寡を問わず訴訟代理権を有する弁護士に委任する方がよいと考えます。

弁護士に依頼するメリット

示談交渉を行うには、治療費はもちろん、休業損害の算定にあたっては、休業損害証明書を取得し、1日あたりの賃金を算出しなければなりません。逸失利益の算定にあたっては、事故前年の収入額を基に、認定された後遺障害等級に応じた労働能力喪失率及び労働能力喪失期間から計算する必要があります。

弁護士に依頼をすれば、事案に即した適切な賠償金(示談金)額を算出することができます。

賠償金(示談金)の算定には専門的な知識が必要となることもあり、示談交渉の開始まで時間を要することになりかねません。

示談交渉を弁護士に依頼すれば、弁護士が適切な賠償金(示談金)額を算出するため、算出の精神的なストレスからも解放されます。示談交渉が始まれば、弁護士が交渉に臨み、経験に応じて示談交渉を進めるため、徒に長期にわたる交渉を避けることが期待できます。